自由学園明日館と目白・関口散歩

2005年01月10日

今日は池袋にある自由学園明日館へ。明日館の見学は基本的に平日のみなのですが、今日は月1回ある休日見学デーの日。
池袋駅から徒歩で5分ちょっと、駅から程近い閑静な住宅街の中に明日館はありました。
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明日館は巨匠フランク・ロイド・ライトが設計した、日本に残る数少ないライト建築のひとつ。ちなみに、日本に現存するのは明日館を含めて4つのみ。ライトは本国アメリカ以外にはカナダと日本にしか作品を建てていないのですが、現存する海外のライト作品は日本にしかなく、かなり貴重な存在です。

もうちょっと大きい建物を想像していただけにこじんまりとした外観に正直がっかりしたのですが、中に入ったとたんその気持ちは払拭されてしまいました。とにかく外光の美しいこと!ライトお得意の幾何学模様の窓枠を陽の光が浮かび上がらせます。
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明日館では午前と午後の1日2回、職員の方によるガイドツアーが行われており午後2時からの回に参加。てっきり年配の方がガイドを担当されるのかと思っていたら、実際は若い女性の方が担当されていてちょっと意外でした。

ツアーで最初に通されたのがこの教室。元々照明はなく、当時は外光のみで勉強していたそう。現在は修復工事の際に電気および冷暖房等を設置して使用しながら保存するという形をとっているので、各部屋を実際に利用することもできます。
この教室にある椅子はライトとその弟子である遠藤新デザインによるもの。どことなく旧帝国ホテルのためにデザインされた椅子に似ています。
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エントランスの天井部分はスリガラス+照明の幾何学デザイン。外光が柔らかく差し込んでエントランスをやさしく照らします。
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大谷石で作られた暖炉が中心に据えられた食堂。陽の光がほんとに美しいです。
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食堂の照明はライトのデザインによるもの。照明は元々この食堂にしかなかったそうです。
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遠藤新デザインによる椅子。右がオリジナルで左が復刻。オリジナルのサイズが小さいのは女学生サイズだからだとか。
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ホールの窓。とにかく美しいの一言に尽きます。先日行った高崎の旧井上邸もそうですが、良い建築って陽の光を本当に美しく感じます。
ホールは喫茶室として使用していて実際にお茶を飲むことができます。見学料に喫茶付のものがあり、+200円でコーヒーまたは紅茶と手作りクッキーまたはケーキをいただくことができます。
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この建物はいわゆるライトのプレーリー・ハウスのスタイルですが、プレーリー=草原の通り、高温多湿の日本の気候には合わなかったそう。この建物を見て、ライトの弟子であるレーモンドが設計した高崎の旧井上邸は、日本の気候に根ざしたレーモンドによるプレーリー・ハウスだったんだなあとつくづく感じました。

次はバスで椿山荘へ。椿山荘の庭園は雑誌「東京人」の特集「庭とお屋敷見学ブック」で興味を持ちました。実際は庭園というか椿山の名の通り小高い山といった感じ。季節によっては美しいのでしょうが冬はちょっと寒々しかったです。

最後に椿山荘向いのカテドラル大聖堂へ。代々木公園体育館もそうですが、この頃の丹下建築は最高にかっこいい!いや、都庁もあれはあれで好きですけどね。
中に入るのは今回がはじめて。外観のステンレスの輝きとはうってかわって、内側はコンクリートの打ち放し。コンクリートが剥き出しだからといって決して安っぽいイメージはなく、天井から薄く差す光と相まって張り詰めた荘厳な空気が流れています。とにかくすごいです。
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大聖堂の隣に建つ鐘塔。今日は鳴りませんでしたが良い音で鳴ります。
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建築って見るだけでなく体感することによってその良さを感じることができ、また365日24時間違った表情を見せるというところが面白いんじゃないかなーとあらためて感じました。そして、都内って実はいたるところに名建築が建ってたりします。普段でもちょっと歩みを止めて建物を見上げてみると、そこには素晴らしい景色が広がっていたりしますよ。


posted by mayu at 23:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | お出かけ
この記事へのコメント
正直、mayuさんの自由学園の記事を読んでないまま、
自ブログにコメントを書きました。

いま、じっくり読ませて頂いて、感じ方が似ていることに、驚きました。

食堂の照明なんて、まーったく同じアングルで写真を撮っています。
びっくりです。

そう、外観は以外に小さくて、それでも
中はわくわくして、光の入り方が本当にきれいで・・・

井上邸も心地良い、暗さ(笑)


遠藤新氏はうちの県出身で、本人はお会いしたことありませんが、
息子の陶さんがうちの会社にいらっしゃったことがあります。
お酒が大好きそうな風貌でした。笑

ちょっと自慢させて下さい。えへ
Posted by m.m at 2006年08月28日 14:53
レーモンドもそうですが、ライトの建築もやはり光が美しく、建築っていうのは当然のことながら内側から感じるのが一番なんだなあと思いました。外観以上の大きさがあるように感じます。自然との一体という観点からすれば、ライトの落水荘なんてまさにそうですよね(是非行ってみたい!)。

>息子の陶さんがうちの会社にいらっしゃったことがあります。
詳しくはないのですが息子さんも建築家なんですよね。遠藤新氏がライトの弟子というか信者としての作品を発表されていただけに、やはり影響を受けているのかなあ、なんてことが気になってみたり。
しかし、同じ業界ともなるとどこかに接点があるものですね。うらやましいかぎりです。
Posted by mayu at 2006年08月29日 14:34
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